台湾旅行メモ

移動編

台湾での主な移動手段は以下のものがあります。

  • 鉄道
  • バス
  • タクシー(Uber)

都市部は鉄道、バスでの移動が便利ですが、タクシーも安価でぼったくりの心配はほとんどないので、気軽に利用できます。

なお、鉄道、バスには日本の優先席に当たる博愛座が設けられています。日本の優先席は空いていれば利用し、優先すべき人が来たら譲る形になっていますが、台湾では基本的には博愛座には座らずに対象となる人に譲る習慣となっています。

特にハンディキャップや体調が優れない等の事情がなく、よっぽど席が空いているといった状況でない限りは、基本的には座らないのが無難です。

鉄道

鉄道は大まかに 3種類。ちなみに台湾語では鉄道は 火車、駅は 車站 と書きます。

  • 捷運 (MRT)
  • 台鐵 (在来線)
  • 高鐵 (新幹線)
  • ライトレール (LRT)

捷運 (MRT) は基本的には地下鉄で、台北と高雄の都市部で複数の路線が走っています。

特に台北の MRT は現時点で 7つの路線が開業していて、台北市内の主要なスポットへの移動は MRT だけで済んでしまいます。運行本数も多く、利用方法も日本の鉄道と大差ないので気軽に利用できます。

MRTの駅

MRTの駅の様子。朝晩は通勤・通学客で混雑します。

台鐵は台湾政府が直接運営している鉄道で、日本の JR に近い存在です。台湾を一周するように張り巡らされており、各地域を結ぶ特急列車も多数運行されています。

台鐵

台鐵の車両。台北、高雄周辺は地下化されています。

高鐵はほぼ日本の新幹線と同じ存在で、台北から台湾西部の都市を経由して高雄(新左営) までを最速 2時間半ほどで結んでいます。
日本の新幹線をベースとした車両が使われているので、乗り心地は快適。さらに料金は日本の新幹線に比べて安めなので、台湾西部の都市を巡る際に重宝します。

捷運(地下鉄・MRT) の乗り方

悠遊カードがあれば日本の Suica 等の交通系ICカードと同じ感覚で改札を通ることができます。(反応は日本の改札よりは若干遅いので焦らないこと)

悠遊カードがない場合はきっぷ・・・ではなく、乗車チップを購入します。

買い方は日本の券売機と同様、お金を入れて、目的地までの金額のチップを購入します。改札を入るときはチップを ICカードのようにかざし、出る時はコインのように投入口に入れて回収します。

最初はちょっと戸惑うので、やはり悠遊カードを入しておく方が無難でしょう。

ちなみに MRT は 駅も含めて 飲食が禁止されていて、違反すると罰金を取られます。地下鉄の駅に降りたら、うっかりペットボトルの飲み物を飲んだりしないように気を付けましょう。(こっそり飲み食いしてる人も見かけますが...)

台鐵 (在来線・TRA) の乗り方

台鐵には複数の列車の種類があり、停車駅の数・目的地までの所要時間以外にも、運賃や座席指定の有無などの違いがあります。

列車の種類

普通列車
  • 区間車 (各駅停車)
  • 区間快車 (区間快速)
速達列車

(下に行くほど上位=停車駅が少ない)

  • 復興号 (準急)
  • 莒光号 (急行)
  • 自強号 (特急)

さらに、自強号は 3つの種類があり、

  • 自強号
  • 太魯閣号 (タコロ号)
  • 普悠瑪号 (プユマ号)

太魯閣号、普悠瑪号は特別扱いで、新自強号とも呼ばれています。

また冷房の付いていない普通列車として 普快車 という列車もありますが、現在では南部の一部区間で運行されるのみとなっています。

自強号

自強号

運賃

運賃は列車の種類によって異なりますが、ICカード (悠遊カード、iPassなど) で乗車した場合は、利用する列車の種類に関わらず一番料金の低い区間車の料金から 1割引きした値段で乗ることができます。(70㎞まで)
ただし、新自強号は ICカードでの乗車はできず、誤って乗ってしまった場合には正規料金の 50% の罰金が科せられますので注意が必要です。

座席

普通列車は日本の普通列車と同様に、自由に乗車する事ができ、席も自由に座れます。もちろん立ったままの乗車も可能です。

速達列車は基本は指定席ですが、新自強号以外では自願無座という制度によって、席が空いていれば座ることができます。(座っている席を予約している人が来たら譲る)席が空いていない場合は、立ったまま乗ることもできます。

一方、新自強号は完全予約制で、指定席券を持っていない場合は乗車することができず、立ったままの乗車も認められません。

乗車券の予約

速達列車の指定席券は駅の窓口や券売機で購入が可能です。また、インターネットから事前予約を行うこともできます。

インターネット予約ページ(日本語)

自動販売機での購入の仕方→自動券売機で電車(台鉄)の特急チケットを購入する方法

特に休日の自強号は満席になることが多いので、予定が決まっていたら早めに予約しておくのがよいでしょう。

高鐵 (新幹線)

高鐵

高鐵は台北の東にある南港駅から台北、台中、台南を経由して高雄の北、左営までを結ぶ新幹線です。

台北~台中が約 30分、台北~台南が約 2時間、台北~左営間が約 2時間半と、台北からでも十分日帰り旅行が可能な時間で結んでいます。

なお、台北以外の各都市の駅は中心部から少し離れた位置にあるため、そこから台鉄や MRT に乗り換えて中心部まで移動する必要があります。(大体+30分くらい)

座席は 自由席と指定席、そして日本のグリーン車に相当する商務席の 3種類があり、いずれも事前に駅の窓口や券売機でチケットを購入して乗車します。

商務車は料金が高めに設定されていますが、日本のグリーン車にはないドリンクとお菓子のサービスも受けられます。

公式サイトでは座席の事前予約をおこなっているほか、3日間乗り放題の周遊きっぷや、5日前までに予約すると最大 35%引きになるアーリーバードきっぷ といったお得なチケットも販売しています。

台湾高鐵・日本語公式サイト

自強号と同じく休日の指定席は埋まってしまうことがあるので、事前の予約をオススメします。

バス

都市部はバスが頻繁に走っていて、MRTが通らないルートもあるので、乗りこなすと移動がとても便利です。

バス停

バス停。複数の路線が走っているので、系統番号で判別しましょう。

ルートは Google Map の経路検索が便利。系統番号が表示されるので、それと同じバスに乗りましょう。ちなみに道路が右側通行なので、方向には注意。

バス停で系統を確認。複数の系統が走っているバス停だと系統ごとに分かれていたりもしますが、テキトウに止まるのであんまり意味がなかったりします。
電光表示板で待ち時間が表示される場合もあって便利です。

乗りたい系統のバスが近づいたら手を挙げて乗ることをアピール。たまに通りすぎたと思ったらちょっと離れた場所に止まることもあるので、近づいてドアが開いたら乗り込みましょう。(気づかれずに通りすぎたら怒ってあきらめましょう。)

出入口は日本の路線バスと同様に前と真ん中の 2か所にあり、地域によってルールが異なりますが、台北、高雄は前後どちらから乗っても構いません。(台南エリアは後ろ乗り前降りで決まっています。)

あとは日本のバスと同様、降りるバス停の手前で降車ボタンを押せば止まってくれます。

ちなみに、バスも MRT 同様に車内での飲食は禁止ですので注意しましょう。(こっそり飲み食いしてる人も見かけますが...)

運賃の支払い

運賃の支払いが先払いと後払いの場合があり、先払いは乗った時、後払いは降りる前に支払います。

先払いと後払いの見分け方は、出入口の反対側上部、乗った時に見上げると「上(下)車収費」という表記があるので、上車なら乗車時、下車なら降車時に支払うという意味になります。

ただ、2回タッチしても 2重で取られることはない(既に支払い済みと表示される)ので、 * 不安であれば乗り降りの時に両方タッチすると確実 * です。

なお台中・台南エリアでは乗り降り両方のタイミングでタッチが必要でした。

上下車時にタッチ

台南のバスの ICカードリーダー。上下車請刷卡(乗下車時にカードをタッチしてください)と書かれています

タクシー

タクシーは漢字で「計程車」と表記します。黄色の車体で、屋根に飾りが付いていれば基本的にはタクシーとみていいでしょう。

タクシー

黄色ければ大体タクシー

タクシー乗り場で乗れば確実ですが、流しのタクシーも日本と同様に手を挙げれば止まってくれます。

ドアは自動ではありませんので、自分で開け閉めします。またシートベルトの着用も法律で義務付けられているので、必ず締めるようにしましょう。

言葉は台湾語しか通じない事も多いので、行先を伝える際にはスマートフォンで地図を見せたり、通訳アプリを使うなどの工夫が必要です。

支払いは現金が確実です。クレジットカードや悠遊カードに対応している車両もありますが、対応していても機械の不調で使えない場合もあります。

ぼったくりされるようなケースはほとんどありませんが、行先を間違えられたり、乗車を拒否されるようなトラブルはたまに起こります。(どちらも体験しました。)

台北や高雄であれば Uber も普及していますので、トラブルや行先のやり取りを避けたい場合は積極的に利用してみるとよいでしょう。

その他

ライトレール (LRT)

ライトレール(LRT)は次世代型の路面電車で、現在は台北北部にある淡水と、高雄市内で運行されており、台北市内でも建設が計画されています。

利用方法は鉄道よりもバスに近く、停留所でチケットを購入するか、停留所や車両の中にある ICカードリーダーで運賃を支払います。料金は一律で、ICカードで支払うと若干割引されます。

基本的に停留所に改札口のようなものはなく、車内での乗務員による改札も行われませんが、抜き打ちのチェックで不正乗車が発覚した場合には罰金が科せられます。

高雄LRT

高雄LRT

レンタルサイクル

都市部はレンタルサイクルも数多く見られます。事前の予約は不要で 1時間単位で借りられ、料金もクレジットカードや悠遊カードで支払えるので、気軽に利用することができます。

レンタルサイクル

高雄で利用した時の様子をこちらで書いてます